歯科衛生通信

平成31年3月号 カムカム通信

2019/03/01

歯のコト・口のコト 
~ 歯周病はどんな病気? ~

 ひと言でいうと、歯を支える歯ぐき(歯肉)や骨(歯槽骨)が壊されていく病気です。
 歯ぐき(歯肉)の内側は普段見ることは出来ませんが、歯の根の表面にあるセメント質と歯槽骨との間に歯根膜という線維が繋がっていて、歯が骨から抜け落ちないようにしっかりと支えています。
 むし歯は、歯そのものが壊されていく病気ですが、歯周病はこれらの組織が壊され、最後には歯が抜け落ちてしまう病気です。
 日本人の40歳以上の約8割がこの病気に罹っています。
 日々の生活習慣がこの病気になる危険性を高めることから、生活習慣病のひとつに数えられています。

● 歯周病になりやすい環境、状態 ●
  • 喫煙
  • 食生活
  • 口呼吸(粘膜や歯ぐきが乾燥しやすく、炎症を起こしやすい)
  • 口の中の清掃不良
  • 歯周病ポケットが深い
  • プラーク、バイオフィルムの付着量
  • 歯に合っていない被せ物(プラークが溜まりやすい)
  • 悪いかみ合わせ(外傷性咬合)
  • 歯ぎしり(ブラキシズム)や歯の食いしばり等、歯に強い負担がかかる状態
● 歯周病になりやすい 宿主因子 ●
  • 年齢
  • 人種
  • 歯数
  • 糖尿病
  • 歯肉滲出液中の物質
  • 白血球機能
  • 遺伝

 よく歯を磨かなくてもむし歯や歯周病にかかりにくい人がいます。
 その理由の一つに生まれつきの私達の体の特徴や身体の免疫機能の違いもあります。

 このように、歯周病を引き起こしやすい状態が重複することで、歯周病発症の危険性が高まります。
 特に、歯みがきを怠って清掃不良の状態に加え喫煙や過度のストレス宿主(身体)の免疫力低下等が重なると発症率が急激に上がります。
 規則正しい生活習慣は、歯周病予防にも重要です。又、遺伝から歯周病にかかり易い方もいますので自分の身体を知る事も大切です。

 次号は、歯周病から併発する病気についてお伝えします。

訪問コラム ~ 舌ケアについて ~

 皆さんはどのような方法で舌のケアをしていますか?
 今回は、舌ブラシでの舌の汚れを落とす方法を教えますね。

ポイント(1)
 舌の汚れがついている所を確認してください。

ポイント(2)
 舌ブラシを水に浸した後、奥に軽くあて、奥から手前に優しくかき出します。
 ゴシゴシとブラシを動かさないようにし、なでるようにして舌の汚れを除去して下さい。

 ★舌ケアの際は、歯磨き粉は付けずに水に浸すだけでOKです。
 歯磨き粉の刺激によって舌に負担をかけてしまう可能性があるからです。

ポイント(3)
 ケア後は、舌ブラシを水でよく洗って下さい。
 洗わずにそのままにしておくと細菌が繁殖してしまいます。
 舌ブラシでケアする時に、注意することは磨きすぎです。
 舌を磨きすぎると、舌の上皮が剥がれ舌の粘膜を傷つける恐れや、高齢者は乾燥がひどく感覚が敏感になってる場合があり、傷ができやすくケアの際に痛みを感じる事があるので必要に応じて舌の保湿をして下さいね。
 一度に汚れを全部取り残そうとせずに毎日少しずつケアしていきましょう。

舌ケアについて

編集後記

 梅の花があちらこちらで可愛らしく咲いています。
 暖かい日も増え、春らしくなりぐっと気持ちも前向きになりますね。

 さて、先月からの続き歯科トリビア 『歯ごたえのお話し』 です。
 麺類の決めては麺のこし、宇宙飛行士の食事もペースト状のものから固形になりました。
 味も(味覚)さながら、歯ごたえも(歯・咀嚼筋の感覚)食事の美味しさに欠かせません。
 この歯の感覚は、歯表面で感じるのではなく歯根の周りを覆う歯根膜で圧力を感じます。
 又、咀嚼筋の感覚は、顎を動かす筋肉のセンサー(筋紡錘)が感じます。
 無意識に感じる部分ですが、とても敏感な器官です。
 例えば、目で判別の難しい段差も足では感じとれます。
 足の筋肉センサーが働くからです。
 麺のこしは、麺が歯に当たると歯根膜センサーが知覚し、麺を噛めば咀嚼筋にかかる力を筋肉センサーが知覚します。
 その情報が大脳で総合的に判断され「麺のこしがわかる」とされています。
 もし、総入れ歯になると歯根膜センサーの代役で、入れ歯を支える歯肉センサーが働きますが感度は相当悪くなるので、美味しい食事の為にも健康な歯が一番ですね。

 編集 竹腰

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