歯科衛生通信

令和2年7月号 カムカム通信

2020/07/01

歯のコト・口のコト 
~ 災害時のオーラルケアのすすめ9 ~

 【はじめに】避難所などで、口腔ケア用品・水・電気などに不足がある状況を想定した内容も含みます。
 種々の代用品などを紹介しておりますが、これはあくまでも緊急措置として使用するものであり、長期での連用は危険を伴う場合もあります。
 物資の供給が安定した時点で、適切な方法へ変更するようにお願いします。
 数回に分けてご紹介していきますが、非常に、大切な内容ですので熟読し、災害に備えてしっかり準備をしておきましょう。

(14)  避難所で【ジュースやお菓子の頻度が多く】むし歯は大丈夫でしょうか?

 水分やカロリーの補給にジュースやお菓子は貴重ですが、長期的な視点では、むし歯にならないように気をつける必要があります。
 ご存知の通り【食べたら歯みがき】が、むし歯予防の基本ですが【飲食の順序の工夫】など、ちょっとしたことの積み重ねで、むし歯になる危険性を少なくすることができます。

 例えば、砂糖が多く含まれ、しかも歯にくっつきやすい食品【キャラメル・ソフトキャンディ・チョコ・クッキーなど】を食べた後【ごぼう、にんじん、キャベツ、レタス、セロリなど】食物繊維が多く糖質や油分を含まない食品を噛む事で【歯や口腔粘膜の表面が清掃】されやすくなり、繊維質で噛みごたえがある為、唾液の分泌促進にも◎。
 また、飲料では【スポーツドリンク・炭酸飲料】も要注意です。かなりの糖分と酸の強さから【歯のエナメル質】を溶かしやすいので、飲んだ後【水やお茶をひと口含む】このような小さな心がけが大切です。
 なお、ステビア、キシリトール、パラチノースなどの代用糖は、むし歯の原因となる酸を産生しませんので、むし歯にはなりません。

訪問コラム ~ 咳払いで誤嚥予防 ~

 「咳払い」は食べ物などが【気管に入った時などに誤嚥を防ぐ】大切な動作ですが、加齢と共に筋力が低下してくると、上手に咳払いができなくなってくることもあります。
 食事中にむせても、「エッヘン」という大きな咳払いができていれば、気管に入りそうになった食べ物をしっかり押す出すことができているので心配ありません。

 一方、「ケホッ」と小さくむせている時は、食べ物をうまく押し出せていない可能性があり、誤嚥の注意信号と言えます。
 「エッヘン」がうまくできない時は、「エイッ」と叫ぶ感じで息を吐き出してみます。
 「エッヘン」ができなくても、「エイッ」ならできるという場合もあり、これでも異物を押し出す効果が期待できます。

 【むせやすくなったと感じたら】
 お腹に両手を当ててしっかりと息を吸い、腹筋を意識しながら、「エッヘン」と咳払いをする訓練しておくといいですね。

咳払いで誤嚥予防

編集後記

 他県への移動が出来る様になりましたね!嬉しいですが、第2波も視野に十分注意しながら、過ごしていきましょう。
 今月も「歯の神様」トリビアをお届けします。全国から【ちょっとユニーク】なものをセレクトして、ご紹介していきます。
 今回は、群馬県の歯の神様です。

 【味噌なめ地蔵】
 群馬県沼田市天桂寺に、赤い衣の前掛けをつけた座像が2体並んでいます。
 口のまわりには味噌が塗りつけられており、石像の脇には「味噌なめ地蔵―よろずのいたみとりのぞく」と記された標識が立てられています。
 この像、風邪や歯の痛む時、石像の頬や口のまわりに味噌を塗り祈願すれば治ると言い伝えられ有名です。
 一説によれば、歯痛や頭痛の折の発熱に際し、味噌は熱冷ましの効果があるとして、この風習が生まれたと言われています。
 この地方には「みそつけじいさん、みそづけばあさん」と称する類似の地蔵さんが多く点在する他、「あごなし地蔵」「むし歯の神」が多いのも、昔からこの地方独特の民間信仰の様ですが、初めて見たら若干衝撃を受けそうです。

 編集 竹腰

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