歯科衛生通信

令和2年9月号 カムカム通信

2020/09/01

歯のコト・口のコト 
~ 災害時のオーラルケアのすすめ11 ~

 【はじめに】】避難所などで、口腔ケア用品・水・電気などに不足がある状況を想定した内容も含みます。
 種々の代用品などを紹介しておりますが、これはあくまでも緊急措置として使用するものであり、長期での連用は危険を伴う場合もあります。
 物資の供給が安定した時点で、適切な方法へ変更するようにお願いします。
 数回に分けてご紹介していきますが、非常に、大切な内容ですので熟読し、災害に備えてしっかり準備をしておきましょう。

(16) 【歯の詰め物が取れてしまったら?】

 ■ 外れた詰め物・被せ物は、紛失しないように保管します。
 (注意1) ティッシュペーパーなどに包んでおくと、間違って捨てられ易い。

 ■ 詰め物が取れた歯は感染リスクが高まる為、充分なケアが必要です。
 (注意2)露出した部分は、柔らかい歯質がでている状態で、むし歯になり易い。また、穴が空いて物が詰まりやすい為、歯茎が炎症しやすい状態。

 ■ 取れてしまった歯で、強く噛まない様にする。
 (注意3)脆くなっている歯で硬いものを噛むと、ヒビ割れてしまう事があります。歯の損傷が大きいと神経を取る処置や最悪の場合、歯を抜く必要が生じます。

 ■ 災害医療支援で、早めの受診を受ける。

オーラルフレイルについてご存知ですか?

 今回は「オーラルフレイル」についてお話しいたします。
 歯や口の働きの衰えの意味で、老化の始まりを示すサインだと言われています。
 歯と口の働きの事を「口腔機能」と言います。歯と口の働きは、大きく分けると
  1、 食べる(噛む、磨り潰す、飲み込む、味わう)
  2、 話す(発音する、会話する味う)
  3、 感情表現(笑う、怒る)
  4、 呼吸する
 などがあります。

 加齢とともにこれらの口腔機能が衰えると、栄養状態から筋力の低下を招くこともあり外出できなくなり、介護が必要になる場合もあります。
 健康的な毎日を過ごすためにも、オーラルフレイルを予防することが大切です。
 オーラルフレイルの症状に、
  1、 固いものが噛めない
  2、 食べこぼすことが多くなる
  3、 よくむせる
  4、 活舌が悪い
  5、 口の中が乾燥する
 などの症状がみられることがあります。
 これらの症状がないか、現在の口の中の状態をセルフチェックしてみましょう。
 オーラルフレイルを予防するためのお口の中の体操もあります。
 意識して大きく口を動かすことが予防につながります。
 オーラルフレイルは病気ではありませんが、予防するには定期的に口の中をチェックすることが大切です。
 かかりつけの定期検診を受けましょう。

口腔機能低下と低栄養

編集後記

 連日、熱中症と新規感染者が増幅していますね。。ですが、夜虫の音が聴こえる様になりました。
 暦の上は、秋なのですね。
 今月も「歯の神様」トリビアをお届けします。全国から【ちょっとユニーク】なものをセレクトして、ご紹介していきます。
 今回は、京都府の歯の神様です。

 【ぬりこべ地蔵】
 味噌地蔵(群馬県)塩地蔵(東京都)と塗るシリーズなので、今月は「塗り箸」です(笑)
 千本鳥居で有名な京都市伏見区にある伏見稲荷大社の一角に鎮座しています。歯の神様、歯痛止め地蔵さんの中でも「ぬりこべ地蔵」さんは関西地方では代表的な存在です。
 「ぬりこべ」とは痛みや悩みを祈願する人の身体の中に“封じ込める”“ぬり込める”から来ていると言われています。
 乳児のお食初にこちらの神箸を授け、無病息災を願います。通常の歯痛や悩み事で、お詣りの折には「塗り箸」も供え祈願します”ぬりこべ地蔵尊札”は持ち帰り、朝夕に祈願し、”塗り箸”はこれを用いて食事をする。願いが叶った時にはお礼参りの塗り箸を返納する習わしだそうです。

 編集 竹腰

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