歯科衛生通信

令和2年10月号 カムカム通信

2020/10/01

歯のコト・口のコト 
~ 災害時のオーラルケアのすすめ12 ~

 【はじめに】避難所などで、口腔ケア用品・水・電気などに不足がある状況を想定した内容も含みます。
 種々の代用品などを紹介しておりますが、これはあくまでも緊急措置として使用するものであり、長期での連用は危険を伴う場合もあります。
 物資の供給が安定した時点で、適切な方法へ変更するようにお願いします。
 数回に分けてご紹介していきますが、非常に、大切な内容ですので熟読し、災害に備えてしっかり準備をしておきましょう。

(17) 【歯がしみる・痛む時の原因と対策は?】

 ■ むし歯か知覚過敏が疑われます。
 (注意1) 「しみるから、歯みがきをしない」事は、症状を悪化させ易いので、常温の水で、歯みがき・うがいをするなどの工夫をしてしっかり磨きましょう。
 (注意2)冷水以外に甘いもの・お湯がしみる時には、むし歯の痛みが疑われます。口に何も入れず、刺激がなくてもズキズキ痛むようになるとさらに重症です。歯痛がひどくならないうちに、災害医療支援で、早めの受診を受けて下さい。
 (注意3)受診できない場合、新今治水や正露丸は、歯科治療で使用する成分も含まれており、むし歯の穴に詰め込むと痛みを一時的に緩和できる場合があります。しかし、逆に痛みの悪化、歯肉炎症を生じる可能性があり、おすすめできません。

 ■ 対策【歯痛に効くツボ】
 手の甲、親指と人差し指の付け根あたり「合谷」というツボが歯痛にも効くと言われ強く押したり揉んだりすることで、歯痛が緩和されることがあります。

訪問コラム ~ 「歯科心身症」という言葉をご存知ですか? ~

 明確な原因がないのに、肩こり、めまいなど体の不調の事を不定愁訴と呼ばれますが、「歯の痛みが取れない」「かみ合わせが合わない」など歯科領域における不定愁訴を「歯科心身症」と言います。

 【代表的な症状として】
 ① 舌痛症(舌や口腔粘膜がピリピリしたり、不快感が続く)
 ② 非定型歯痛(慢性の歯痛)
 ③ 咬合異常感(歯科処置では改善しない咬合の異常感)
 ④ 口腔異常感症(口の中がねばつくなどの感覚や、味覚異常、異物感など口腔内の異常を訴える)
 ⑤ 口臭症(他覚的に口臭は認められないにも関わらず、自分の口臭と関連付け、対人関係に支障をきたす)
 等があります。
 患者様は増加傾向にあり、8割は女性で、更年期世代が主流を占めます。
 歯科心身症は従来の歯科治療では治らない「歯科的症状」です。
 懸命に治療しても治らず立ち往生してしまいます。

不安と「とらわれ」状態

編集後記

 今年の先月は雨が多かったのですが、今日は、爽やかな秋らしい快晴で、心が元気になりますね。良い日を過ごしましょう。
 今月も「歯の神様」トリビアをお届けします。全国から【ちょっとユニーク】なものをセレクトして、ご紹介していきます。今回は、大阪府の歯の神様です。

 【巨石を祀る歯神社】
 阪急梅田の高架下にある江戸時代中期から続く神社で、元は、農耕の神様で淀川が氾濫した折、ご神体の巨石が「歯止め」して農民達を守ったことから「歯の痛みを止める」という「歯の神様」として信仰が生まれたと言われています。
 ご神体と呼ばれる巨石は社殿の下に鎮座しており、その形は確かに「歯の形」をしているそうです。
 そして、神前にある「なで石」と呼ばれる石を2〜3度なでた手で歯痛の患部に触れると痛みが治ると言われています。
 また、以前ほど盛大ではありませんが、毎年6月4日(むし歯神社)の例祭には、歯ブラシを配り盛り上がりを見せているそうです。

 編集 竹腰

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